原料を仕入れようと思っているけど、仕入れ元の検査結果が本当に正しいのか調べたい!

このようなお悩みをお持ちのお客様は、既に原料か、あるいはそのサンプルと検査書を手に入れられている状況かと思います。しかしながら原料メーカーは国内外にたくさんありますし、特に例えば海外メーカーの原料の場合、現地ではきちんと検査を行っていると言われていても、日本の基準ではこの検査を信じて受け入れていいのか悩まれることもあるかと思います。

その場合にはまず、その検査書が「ISO17025」の認定を受けた検査機関で発行されたものかを確認しましょう。ISO17025(正確にはISO/IEC17025)は、ISO9001やISO14001など様々な国際規格を管理しているISO団体(国際標準化機構)が策定している、試験所や校正機関が正確な測定/校正結果をもたらす能力があるかを認定するISO規格です。

ISO17025の認定を受けた試験所は世界中にあり、世界の主要国では貿易を円滑化する目的で、ISO17025の相互認定を進めています。つまり、米国やEUなど海外各国で輸出入などに要求される検査証明書として、日本や第三国のどの国のISO17025認定機関でも、そこで行った検査結果はすべて受け入れましょう、という仕組みで、重複検査の回避や効率化につながることが期待されています。

実際には、例えばA国の原料の検査書が、A国や他の国でISO17025の認定を受けた検査機関のものであれば、日本のISO17025認定を受けた検査機関と同じ水準の検査が行われている、とみなすことができます。これは逆に日本から輸出する際にも通用する話で、以前ならば輸出先から現地の検査機関の検査書が必要と言われれば、現地の検査機関を探したり、あるいは商社など伝手を使って調べたりしてなんとか検査書を入手する必要がありました。それが現在では、日本のISO17025の認定検査機関が発行した検査書は現地のISO17025認定検査機関の検査書と同等の水準があるとして扱われるということになるのです。

さてお手持ちの検査書がISO17025認定機関が作成したものかどうかを見分ける方法としては、検査書に「当社はISO17025の認定を受けた検査機関です」などの文言が入っていたり、またISO17025のロゴが入っているかどうかなどで判別することができます。ちなみにISO17025のロゴはGoogle検索などで「ISO17025 ロゴ」のキーワードで画像検索することで確認することができます。

なお一つ気をつけなければならないのは、ISO17025はその検査機関が行う全ての検査がISO17025認定を持っているとは限らない、ということです。ISO17025はあらゆる検査項目を対象にしていますので、食品に関係のない、例えば電気や化学分析、音や熱に関する検査機関も認定機関となることができます。つまり、例えば微生物に関するISO17025対応の検査書が必要な場合、ISO17025の認定範囲が電気に関するもののみだったり化学分野のみだった、余り前のことですがその検査機関では例えISOロゴがあっても対象外と考えなければなりません。

もしお手持ちの検査書の内容を確認してほしい、というご依頼がありましたら、お客様の求めている検査内容と認定機関の認定範囲が合致してるかどうか、私共で内容を確認してご報告させて頂きます。また残念ながらISO17025に対応していない、あるいは認定範囲が合致していなかったので、取りたい認定範囲を持っている検査機関を教えてほしいというご要望などがありましたら、適切な認定機関に関する情報提供なども致します。


【無料コンサルティングの範囲】
・検査書の内容のISO17025対応の確認
・特定の認定範囲を持つISO17025認定検査機関に関する情報提供
・その他、お客様からのヒアリングに基づく予備調査及びA4用紙1枚程度のレポートの作成
・レポートの内容又はそれ以外のお客様からのお問い合わせに対するメールによるご回答

【オプション】
以下については有償となります。
・ISO17025認定検査機関に対する各種問い合わせの代行など(\3,000/回)
・お問い合わせに対するメール以外のご回答(電話、面談など)(\3,000/回)
・上記以外で実作業が発生する/対外的な支払いが発生する内容(文献取り寄せなど)(応相談)


 

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コンサルティングをさせて頂く中で、「対面でのコンサルティングを受けたい(お客様の元に来てほしい)」「(報告書を要するような)具体的な調査依頼を行ってほしい」「原料メーカー、加工メーカー、販売先など、お客様に代わって交渉してほしい」など、担当者の実作業が発生する内容につきましては別途コンサルティングフィーを頂戴いたします(別途ご相談)。
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